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私は悲しみを知っている 

〈彼女の〉その青ざめた顔

その声、その足音も 

よく知っている



招かれてもいないのに、

彼女はよく敷居を またいでやって来る

そして私とひっそり話そうとする



ずっと彼女が嫌いだった

彼女を歓迎したことなど 一度もなかった


彼女に用事を言いつけたこともないし 

彼女に対して心を開いたこともなかった



そして 顔をそむけつつ 冷たく言い放っていた

「おねがいだからここから出て行って」と。



彼女は出ていった でもまた戻ってきた

ぱたぱた近くを飛ぶ はとのように

彼女は しょっちゅう 戻ってきた



でも 翼の音が聞こえてきても 

私は彼女に休み場を与えなかった


こっちに舞い降りて来たがっていたけれど

私は拒絶した



再三にわたる 私のしかめっつらにもめげず

彼女はまた近くに戻ってきた 


そして あるとき

ついに口を開いてこう言った


「私は、あなたの愛するお方の元から

遣わされているんです」と。



その時から 

彼女は 私の大切なお客さまになった

彼女のいかめしさも だんだんと表情から消えていった



人生に起こっていることの意味を知ろうとするとき

彼女は私のそばに座り、


キリストが私にとって 

もっと愛しい方になるよう

私を助けてくれる



でも

彼女の存在によって 主が豊かに与えてくださった宝が

私のもとから

取り去られてしまった



物を言わないお墓の前で

苦悶のうちに ひざまずく私から 

彼女は呻きをしぼりとっているかのよう。



耐えがたい不安という岩の上に 彼女は私を横たわらせ

私をずたずたに引き裂いた


それも一度ではなく、何回も



私が身を震わせ 泣き 憐れみを求めるとき

彼女は 主の方を指し示してくれる



こうして だんだんと 痛みに満ちた心は 

やわらぎ、教えられ

私は愛しい彼女の足もとに座り、

彼女にほほえみかける



悲しみ――

それは 私をむち打ち、私の心を試すために

愛の翼をもって 私の元に遣わされたもの



そう

それはキリストより遣わされし

尊い使者なのです




Elizabeth Prentiss,
Golden Hours: Heart-hymns of the Christian Lifeより 私訳





その地で彼女は成長した―エミー・カーマイケルの詩

日々私たちを襲う罪の誘惑とクリスチャンの霊的生活について