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霊的な渇きにうめきつつ
陰気な砂漠を 横切っていた。



すると道はずれのところで
六つの翼をもつセラフィムが顕れた。



まるで夢のごとく、その指が
私の瞳に触れる。



驚愕した鷲の目のように、わが眼は
大きく開かれた。



セラフィムは私の耳に触れた。――すると
耳もとでつんざくような鐘の音が聞こえてきた。


天空の震える音、
はばたく御使いの崇高な飛翔音。


海底の道をうごめく生き物、
はるか遠くにあるぶどうの木の 花開く音。




セラフィムはまた、私の唇のところにかがみ、
罪にまみれしわが舌を裂いた。

――悪意に満ち、
無益な話に終始していたこの舌を。




そうして後、死体のように

私は 砂漠のまんなかに
横たわっていた。




すると神の声に呼び覚まされた。



「起きよ。おお、主の預言者。

聖なる神の御言葉に心を留め、
わたしの意思に応ぜよ。


行け。――海を越え、地をめぐり、
わたしの言葉により、人の魂を燃え立たせよ。」




A.S.Pushkin, The prophet
私訳










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祈りのベールの証し:レイチェル・エーンスト姉妹(米国)