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The Jointly Ordained Lesbian Couple Making History For Presbyterians, 2015年3月,source


1997年に、社会学者のMark Chaves氏が、米国のさまざまな教団・教派における女性牧師是認へ至る変遷について調査・研究し、本を出版しました。

Mark Chaves, Ordaining Women, Cambridge, Mass: Harvard University Press, 1997

この調査結果をみると、「ある教団の指導層が、リベラル神学の影響下に入ること」と、「女性牧師是認への教団の移行」には明らかな相関関係があることが見て取れます。


実例 1)

1)Methodist Church

(メソディスト・チャーチ、現:United Methodist Church)
―女性牧師を是認した年:1956年


2)Presbyterian Church

(長老派教会)
北部ー1956年、南部ー1964年


3)American Lutheran Church

(米国ルーテル教会)、1970年


4)Lutheran Church in America

(↑ルーテル派の別の教団)、1970年


5)Episcopal Church

(監督派教会)、1976年



上に挙げた五つは、現在、完全にリベラル化した教団とみなされています。

また次に挙げるのは、「実例1ほどには完全にリベラル化してはいないけれど、急速にリベラル化しつつある教団」の実例です。


実例 2)

1)Mennonite Church

(メノナイト・チャーチ)
女性牧師是認の年:1973年


2)Evangelical Covenant Church

(福音カベナント教会)、1976年


3)Reformed Church in America

(米国改革派教会)、1979年



それに対し、女性牧師を是認していない代表的な教団には次のようなものがあります。


1)Lutheran Church-Missouri Synod

(LCMS、ルター派教会ミズーリ・シノッド)


2)Presbyterian Church in America

(PCA、アメリカ長老教会〔正統長老教会〕)


3)Southern Baptist Convention

(SBC、米国南部バプテスト連盟)



調査の中で、Chaves氏は、上に挙げた三つの保守教団を"biblically inerrant denominations"(=聖書が誤りのない神の言葉であることを信じる教派)と表現しており、この立場に堅く立つ教団教派は、女性牧師を認めない傾向にあると結論づけています。



米国南部バプテスト連盟の事例



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そのことを裏付ける興味深い事例を、米国南部バプテスト連盟(SBC)の動きにみることができます。

この教団は1964年に、地域教会における女性牧師を認めました。

その当時、SBCの指導層は、"moderates"といわれる、聖書無謬を認めない人々で構成されていました。

しかし1984年、SBC内において、保守信仰のクリスチャンたちが再び指導部につくようになったのです。保守層によるレコンキスタです。

そして「私たちは――牧会職および教会リーダーシップを除く――教会生活すべての側面において、女性の方々の奉仕を奨励します。」という決定事項を出しました。

つまり、「女性牧師は認めません」と公に宣言したのです。(2000年には、さらにそれを明確にする条項を公にしました。*Article VI of The Baptist Faith and Messageを参照ください。)

(*しかし他の資料を読むと、SBCのこの公式宣言に同意していない州連盟もあり、州によっては女性による牧会や教職を認めている集まりも存在するようです。参照:here

いずれにしても、上記に挙げた実例から、私たちは「福音主義信仰への堅実さ」と、「女性牧師を認めないこと」の間に存在する相関性をみることができると思います。






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