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Happy Norooz! (ペルシャのお正月は春分の日に当たります。)



「アラビア語とペルシャ語は、いったいどう違うんですか?」という外国人の問いは、

「日本語と中国語って、いったいどう違うんですか?」という外国人の問いにとても似ていると思います。


日本語も、中国語も、同じような文字(漢字)を使っています。

また「大学」「経済」など語彙の面でもお互いに通じる部分がそれなりに多いです。


しかし、中身をのぞくと、この二つの言語は、文法の仕組みが大きく異なっていることがわかります


例)

[日本語] 私は、大学に行きます。

[中国語] 我 去上大学。(Wǒ qù shàng dàxué)




日本語では、動詞(「行きます」)が最後に来ますが、中国語では、英語と同じく、主語のすぐ後に、動詞が来るシステム(I go to)なのです。

アラビア語とペルシャ語も、だいたいこんな感じの「近さ」と「遠さ」があると思っていただければいいと思います。


☆☆


違う語族ハウスに住んでいる



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まず、両者の基本的な違いは、「語族」にあります。


アラビア語が、セム語ファミリーに属するのに対し、

ペルシャ語は、インド・ヨーロッパ語ファミリーに属しています。




つまり、一つの語族を一つの「家」に例えるなら、アラビア語は、ヘブライ語、アラム語、フェニキア語、ウガリット語たちと一緒のハウスで生活しています。

それに対し、ペルシャ語は、英語、ドイツ語、北インド諸語(サンスクリット)など、おおざっぱに言えば、「ヨーロッパ系の言語たち」と一緒のハウスにいるのです。

さらに思い切って言えば、アラビア語は「中東系」、それに対するペルシャ語は「ヨーロッパ系」ということができると思います。註1



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「え?それなのに、なぜペルシャ語はアラビア文字なの?」と疑問に思う方がいらっしゃるかもしれません。





ああ、悲しき侵略




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7世紀 アラブ侵略



もともとペルシャ人たちは、アラビア語では文字を表記していませんでした。

ササーン朝ペルシャ(AD226-651)では、アラム文字から派生したパフラヴィー文字というのが使われていました。

またゾロアスター教の聖典である『アヴェスター』は、6世紀にパフラヴィー文字に基づいて考案されたアヴェスター文字によって編集されました。

しかし7世紀に入り、アラブ半島でイスラム教が興り、その軍隊がペルシャにも、どどーと押し寄せてきたのです。

こうしてアラブ軍に征服されたペルシャは、その後、イスラーム帝国の一環として編入されていくことになりました。

また文学的にも、アラブ侵略後の200年は、「沈黙の二世紀」と呼ばれ、アラビア文字がオフィシャルな文字として強制されることとなりました。

ここの部分に対する理解はとても大切だと思います。

なぜなら、私たち日本人が中国から漢字を取り入れたのは、自らの意志によるものであったのに対し、ペルシャ人のアラビア文字・語彙採用は、侵略による「強制」であったからです。註2




三つの子音(Root)とテンプレート



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アラビア語とペルシャ語のもう一つの大きな違いはこれです。


アラビア語には、三つの子音(Root)システムがある。

でも、ペルシャ語にはそれがない。




アラビア語やヘブライ語といったセム語系の語のベースは、主として三つの子音です。

例えば、「書く」とか「本」とか、そういう類のことを表す単語のベースはアラビア語では、k+t+bです。(ヘブライ語ではk+t+v



書く  "to write" 

kataba (アラビア語)
katav (ヘブライ語)




そのようにしてアラビア語では、この三つの子音(Root)を、とっておきの「テンプレート」にはめ込んでいきながら、名詞や動詞を作っていきます!


Root                Template

1-2-3              a u u

                  a a tu




例えば、「学ぶ」ということを言い表すRootはd―r―sです。

では、それを右のテンプレートに入れ込んでみるとしましょう。そうすると、こうなります。


a d r u u s

はい、「アドルース」となりました。

そしてこれは、I will learn(=私は学びます)という意味になります。





Affix(接辞)で済ませる![ペルシャ語篇]



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一方のペルシャ語は、そういうテンプレート・システムを取らず、Rootの後ろにちょこちょこと接辞(affix)をくっつけていきながら、いろんな言葉を作っていきます。

親鳥のうしろをピヨピヨついていく、かわいいヒヨコを連想してください。


例)

Root            Affixのヒヨコたち

dan (知る)  
              danestan (知る to know)
              danesh (知識 knowledge)
              daneshmand(科学者 scientist)






おわりに



みなさん、どうですか。

アラビア語やペルシャ語が前よりも身近に感じられるようになりましたか?

「案外、楽しく学べるかも!よし、始めてみようかな?」とやる気になった兄弟姉妹、いらっしゃいますか?

もしそうなら、とてもうれしいです。


さっそくですが、


① アラビア語を始める気満々になった方はココをクリックしてください。


② ペルシャ語を始める気満々になった方はココをクリックしてください。





註1
アラビア語には、男性名詞・女性名詞がありますが、ペルシャ語にはありません。
 
註2 でも、成熟したペルシャ人クリスチャンは、こういう点でも、キリストによる赦しと和解の内に生きようとしており、アラブ人やアラビア語に対しても愛をもって接しています。




地の果てまで遣わされる準備を今日から始めよう![祈りと追記]―ヘブライ語とアラビア語で救い主イエス・キリストがもっともっと讃えられていきますように!

地の果てまで遣わされる準備を今日から始めよう!―アラビア語とペルシャ語の比較と学びのコツ