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What Did Martin Luther Believe About Head Covering?


(執筆者:ジェレミー・ガーディナー)



この記事は、教会史の中における指導者たちのベール観について見ていくシリーズの一篇です。


まず、はじめにみなさまにことわっておきたいことがあります。それは、こういった指導者たちの見解、言葉の選択、結論といったものが、私たちHCMサイト側のえり好みによる引用として誤解されてはならないということです。


私たちは、自分たちの同意する部分だけを意図的に選択し、そこの部分だけ引用するといったことをせず――、あくまで忠実に彼らの被り物に対する立場や意見を示していくよう努めており、それが本連載記事の目的でもあります。



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マルティン・ルター



1525年1月15日、マルティン・ルターは、結婚に関する説教をしました。その説教の中で彼は次のような事を言っています。


女性たちよ、あなたがたは、主に従うように自分の夫に従いなさい。なぜなら、夫は妻のかしらだからです(エペソ5:22-23参)。またコロサイ3章も同様です(コロ3:18)。


それゆえ、妻はかしら(頭:head)から取って造られたのではないのですから、妻は夫を支配してはならず、夫に従い、恭順でなければならないのです。


こういった理由ゆえに、妻は被り物(headdress)、つまり頭の上にのせるベールを着用するのです。パウロが1コリント2章に書いているように、、妻は夫への従順の下にあります。1)




ルターはここで「ベール」と「創造の秩序」をダイレクトに関連づけています。ルターは、「女性は男性の頭から取って造られたのではなく、あばら骨から取って造られた」ということを指摘しています。


彼はシンボリズムの観点で、女性が男性の「どの部分から」造られたのかということを重要視しているわけです。


「あたかも女性が男性のかしらであるかのように――そのように女性は、男性の頭から取って造られたのではありません。そうではなく、女性は、自分が夫の〔権威の〕下におり夫に従うということを示すべく、被り物を着けているのです」ということをルターは言っています。


妻たちが被り物をすることの必要性に再度触れ、ルターは次のように言っています。


それに加え、妻はベールを着けなければなりません。それは敬虔な妻が、夫の事故、病気、邪悪な肉体ゆえの災いや不幸などに付き添い、彼の世話をする義務にいそしむのとちょうど同じです。2)




この引用文から分かるのは、ルターが被り物を「やってもやらなくてもいいオプショナルなものだ」とは考えていなかったということです。というのもここでルターは、「夫を助けるという妻の『義務(“duty-bound”)』と同様、妻はベールをかぶらなければならない」と言っているからです。


またルターは女性の被り物(そして毛皮)をかなり好ましく思っていたことが次の文章からもうかがえます。


毛皮と被り物は、女性たちにとって、もっとも魅力的かつ誉れ高く、純粋にして不可欠な飾りです・・・3)




こういった文献学的な資料だけでなく、たとえば中世の美術作品からも、マルティン・ルターの被り物に対する信条を確かめることができます。


デンマークにあるコペンハーゲン国立博物館には、ルターの説教する様子を描いた1561年の絵画が保存されています。この絵画を見ていただくとお分かりだと思いますが、女性がベールをかぶっているだけでなく、男性は男性で、やはり頭に何もかぶっていないことが実写されています。


ということは、マルティン・ルターの教会では、被り物が、スタンダードな慣習だったということですね!




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説教するマルティン・ルター(1561)





ルターの奥さんであるカタリ―ナ・ヴォン・ボーラの肖像画からも、彼女が被り物をしていたことが示されています。またこれらの絵画から見て取れるのは、被り物の慣習は、ルターの教会内だけにとどまらず、彼の家庭の中においても実践されていた、ということが分かります。




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カタリーナ・ヴォン・ボーラの被り物





マルティン・ルターのベール見解のまとめ



① ルターは「被り物は今日も適用されるべき」と考えていた?  


Yes!


② どんな時に女性は祈りのベールをかぶるべきだとルターは考えていた? 


詳細は不明。しかし、彼の妻の肖像画からみる限り、彼は被り物の実践を、教会に限ったものだとはみていなかったということが言えるのではないかと思います。


③ ルターは、被り物をどのように捉えていた? 


夫に対する妻の恭順に関するシンボル。




―おわり―

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1. A sermon on marriage, 15 January 1525 WA XVII/I – Quoted from Susan C. Karant-Nunn & Merry E. Wiesner – Luther on Women: A Sourcebook (Cambridge University Press, 2003) page 95

2. Weimar edition of Luther’s works – Table Talk 6 (No 6567 p67) – Quoted from Susan C. Karant-Nunn & Merry E. Wiesner – Luther on Women: A Sourcebook (Cambridge University Press, 2003) page 31

3. WA TR IV, no 4090, page 129 – Quoted from Susan C. Karant-Nunn & Merry E. Wiesner – Luther on Women: A Sourcebook (Cambridge University Press, 2003) page 30




私は日本の男性クリスチャンのみなさんの「男らしさ」をもっと見たいです!

日々の悔い改めと恵み―ピューリタンの祈り