3.体験指向の対等主義者(Experience-Oriented Egalitarians)



このカテゴリーに入るのは、――こういったグループの方々の目に、物議を醸し出す/ないしは混乱した教理の分野だと映るもの――以上に(少なくても実際面において)効果的なミニストリーや神からの強烈な召命こそ優先されるべきだと考えている立場の人々です。


(そして彼らはしばし、この「物議を醸し出す/ないしは混乱した教理の分野」のカテゴリーの中に、教会における男女の役割に関する論争を入れています。)


アッセンブリー・オブ・ゴッドがこのカテゴリーに入り、また、International Church of the Four Square Gospelもそれに該当します。(註1


また、聖霊の力の個人的体験に非常に力点を置いているトロント・エアポート・クリスチャン・フェローシップ(元ビンヤード教会)もこのカテゴリーに入るでしょう。


私はここでキリスト教雑誌『カリスマ』もこのカテゴリーに入れようと思います。


なぜなら、少なくとも1997年ないし98年以降、『カリスマ』誌、および姉妹雑誌である『Ministry Today』は、女性牧師等に特集記事が組まれるようになったからです。(註2


ビンヤード教会連合もこのカテゴリーに入るでしょう。ジョン・ウィンバーがビンヤード運動を率いていた当時、彼はビンヤード教会内で、女性たちが長老として奉仕することを認めていませんでした。(註3


しかしながら、1997年のジョン・ウィンバー氏の死後、それぞれの系列教会や指導者の間で見解にばらつきが生じるようになりました。


2001年10月18日、ビンヤード全国委員会は、「(女性のミニストリーに関しては)それぞれの枝派教会が、それぞれ独自の政策決定をすることを承認する」という声明文を出し、それによってビンヤード運動内において女性牧師や長老が許容される効果的な足台が築かれました。(註4


その他、神からの個人的召命およびミニストリーでの実りの経験に高い価値を置いているグループとして挙げられるのが、ウェスレアン・チャーチ、ナザレン・チャーチ、フリー・メソディストなどです。




註1)アッセンブリー教団の「ミニストリ―の中における女性の働きについて」の宣言文に関しては、Appendix 8, p.705-10をお読みください。

注意していただきたいのは、アッセンブリー教団は「これらの聖句に関してはさまざまな異なった見解があり、そのため我々教団委員会としては、その中のどの見解を採用していいのか決定することができない」と主張することによって、見事に本来の問いを中性化しているということです。(この声明文に関するさらなる検証;本書のp.371-76をお読みください。)


註2)一例を挙げますと、シンディー・ジェイコブスの "Women Of God, Arise!" (『カリスマ』誌1998年5月号、p76-79、110)

ラリー・キーファウヴァー(Larry Keefauver)の "Empower the Women" (『Ministry Today』誌1998年5月・6月号、p9、"Women of the Word" 同誌1997年3月号)。

尚、『カリスマ』誌の編集者であるJ・リー・グラディー氏は、対等主義の立場を促進させる二冊の著書を記しておられます。(①Ten Lies the Church Tells Women, 2000. ②Twenty-Five Tough Questions About Women and the Church, 2003)


註3)この事実に関しては、"Vineyard Restricts Elders to Men" (Council of Biblical Manhood and Womanhood, News 1.1, Aug, 1995 at www.cbmw.org)をご参照ください。その中でウィンバー氏は次のように言っています。

「私が信じるところによりますと、神は教会においてジェンダーを基にした牧師/長老職をお立てになりました。私は伝統的(かつ自分の見解によると聖書的な)見解――つまり、結婚、家庭、教会における男性のユニークなリーダーシップの役割を是認しています。従って、私個人としては、地域教会の中で女性を牧会職に就任させることに関しては賛成しておりません。」



(しかしながら、その一方において、ウィンバー氏は、「地域教会の(男性)牧師・長老の権威の下でなら、女性たちも男女混合の会衆に向かって説教することを許可する」との説明も加えていました。)


註4)ビンヤード教会の現行のポリシーに関するこの声明文は、Appendix 8, p. 711をお読みください。ビンヤードの牧師たちによって記された対等主義関係の著作の一例。Nathan, Who Is My Enemy (2002) Williams, The Apostles Paul and Women in the Church (1979)




対等主義の教会 検証シリーズ④:強い指導者の影響を受けた対等主義者(Leader-influenced Egalitarians)

対等主義の教会 検証シリーズ②:文化的センシティブ対等主義者(Culturally Sensitive Egalitarians)