ある日、窓の外をみると、




いかにも造りの悪い 一台の小型戦車が、



あちらにドシン、こちらにドシンと


ぶつかりながら、




坂道を 


駈け上っていくのがみえた。







ゴトゴトいう音と、砂埃で、


おだやかな牧草たちも 



おっかなびっくり 顔を上げている。







目を凝らしてみると、



例のオンボロ戦車は、


丘の中腹くらいのところで、



ついに カーブを曲がり損ね、



ひっくり返ってしまっているのがみえた。






車体の背を下に



オンボロ戦車は 


足をばたつかせ、泣きじゃくりながら、



必死に起き上がろうとしていた。






どこまでも広がる青空と、きらめく太陽。




銀色になびく草原の風の間を 


ライチョウの親子が すべってゆく。






こんなにすべてが 美しく 整っているのに、




それなのに 



この戦車は 丘陵のまんなかで


ひっくり返っている。






見ている私は、はたして



この光景を 笑っていいものか、


嘆いていいものか


分からずにいた。







そうして でも、



知らないうちに



いつしか このオンボロさんと


いっしょに泣いている自分に気づいた。




―――




人間存在の哀しさとこっけいさ




そして



信じられないほどの尊さ。


血の贖い。






主よ、


私たち人間を 


どうか憐れんでください。







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comment iconコメント ( -1 )

なにがなんだかわからないまま(え?この人だれ?なにこのサイト)、夢中になってどんどん読んでしまいました。今、根本主義の人たちや、ダービーブラザレンの人たちとかかわっていますが、ホーリネス系の教会で救われましたし、ペンテコステ派に所属していたこともあり、そこの小さな神学校にも行きました。しかし違和感をおぼえて、そこがリベラルだとも知らずに日本バプ連盟の教会に所属したこともあります。音楽のこと、聖書翻訳について、女性の役割、ディスペンセーション神学について、どれもこれも、今までひっかかってきたことばかりですが、どれもこれも、心からしっくりしました。もっと知りたいです。そして、かかわりたいです。

名前: いわせこう [Edit] 2016-12-23 15:07

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